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CCEeXAM受験体験記

麻酔科 医長 服部洋一郎

2019年1月15日に行われた、CCEeXAM(Special Competence in Critical Care Echocardiography)を受験し、無事合格することができましたので報告いたします。今回が初回の試験であり、まだ情報が少ないため今後受験される方の参考になれば幸いです。

私自身はPTEeXAMを2013年に受験しており、TEEは日々の臨床で使用しているため不得手と感じることはありませんでした。しかしICU領域で最も使用するのはTTEであり、苦手なことは薄々感づいておりました。そんな時CCEeXAMが新たに行われる、という話を耳にしました。この機会に勉強しようと考え、内藤理事長に許可をいただき受験の運びとなりました。

PTEeXAMと同様、申請に必要なものは医師免許のコピー(英語)と受験料(1000ドルくらい)のみです。早く申し込むと少し安くなります。また注意点ですが、CCEeXAMはアメリカ合衆国のプロメトリックテストセンターでのみ受験可能、ということです。知名度が上がれば今後日本でも受験可能となるかもしれません。今回試験会場は時差の少ないグアムを選択しました。

試験範囲はtop-to-bottomの全身エコー+原理となります。 実際に勉強に使用した教科書は
・Critical Care Ultrasonography 2nd edition
・INTENSIVIST「ICUエコー」
の2冊で、それぞれ2-3回通読しました。前者は動画もついており秀逸でした。TEEの忘れた知識を補うため、ピンク本、緑本も並行して流し読みしました。 日々の臨床では当直中にICU患者の全身エコーを行ったり、生理検査技師さんとエコーをして所見をすり合わせる、ということを3ヶ月ほど繰り返しました。英語に関してはZ会の速読英単語を通勤中に聞いてお茶を濁しました。

試験前日に現地入りして、テストセンターの下見をしました。会場は紛らわしい名前が多いので、不安があれば下見をしておいても損はないと思います。当日は200問/5時間/休憩15分というハードスケジュールです。試験分野はTTE6割、TEE1割、肺1割、頚部・下肢・腹部などが2割といったところでした。内容はshock→shock→shock→respiratory failureという感じで、かなりキツい内容でした。ヤマはなく包括的であり、日ごろからICUエコーをしていなければ難易度もそこそこ高いのでは、と感じました。時間配分もギリギリで見直す余裕は一切ありませんでした。加えて5年前より明らかに劣化した脳みそには厳しい試験でした。試験後は遅めの夏休みで家族とゆっくりさせてもらいましたが、こちらのほうが疲れたのは言うまでもありません。結果は2か月後にメールで到着、なんとか合格することができました。8割程度の受験者が合格、合格ラインは6割のようでした。

今回の受験体験で得られたことは大変有用なことが多かったです。例えばSVCの虚脱率で血管内ボリュームを評価する、ということは心臓麻酔をしているだけでは知りえなかったことでした。また副鼻腔エコーや眼球エコーなど、今後の臨床に役立てることも多く得られました。加えて心臓麻酔時のTEEの知識も深めることができました。

明石医療センターでは、新しいことへの挑戦を容認してくれる風土があります。興味のある方は一度見学に来ていただければ幸いです。なお、受験を後押ししてくださった内藤理事長、サポートしてくれた同僚および検査科の技師さんたちには大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。