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腹腔鏡下手術-当院では低侵襲手術である腹腔鏡下手術を積極的に行っています!-

腹腔鏡下手術とは?

腹腔鏡(お腹に入れる小型カメラ)を用いて行う内視鏡手術です。

臍部、下腹部に5-10mmの小孔を3~5個開け、そこからお腹の中に細長い専用の器械を出し入れしながら手術を行います。

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腹腔内の様子は大型モニターに映し出されるため、小さな傷でも病変部を拡大し、詳しく観察することができ、最小限の操作で手術を行うことができます。術中出血量が少なく、術後の癒着が少ないため、体へ負担が少なく、日常生活への早期復帰が可能となります。

当院で腹腔鏡手術可能な疾患

■子宮筋腫

目安は大きさ10cm、個数10個までです。腹腔鏡手術不可能と思われる場合でも個別にご相談に応じますので、一度お声かけください。

子宮温存を希望される場合には子宮筋腫核出術、子宮温存を希望されない場合は子宮全摘術を行います。子宮全摘術を必要とする方の 7割程度の方に腹腔鏡手術を行っています。

■卵巣良性腫瘍

正常卵巣を温存する卵巣腫瘍摘出術と卵巣ごと摘出する付属器摘出術があります。腫瘍の種類、大きさ、年齢、今後の妊娠希望有無等を考慮し、よく相談した上で術式を決定します。ほとんどすべての症例が腹腔鏡手術で治療が可能です。

■子宮内膜症

子宮内膜症の病巣のみを除去する方法、卵巣や子宮を含めて摘出する方法、術などがあります。

■異所性妊娠(子宮外妊娠)

緊急手術時もできる限り腹腔鏡手術で対応しています。

■不妊症

経膣エコーや卵管造影検査で卵管、卵管采周囲に異常所見のある方、原因不明で長期不妊の方、子宮内膜症による腹腔内癒着が疑われる方、多嚢胞性卵巣症候群の方に腹腔内の観察、病変検索を行います。

必要に応じて、癒着剥離術、卵管開口術、卵巣多孔術、子宮内膜症病巣除去術、腹腔内洗浄等を腹腔鏡下に行います。

■子宮体がん

平成26年4月より保険適応となりました。進行度、組織型により制約があります。

腹腔鏡下手術のメリット、デメリット

メリットデメリット
◎患部を拡大して細部まで観察できる

◎出血量が少ない

◎術後癒着が少ない

◎傷が小さい

◎入院期間が短く,早期社会復帰が可能
◎適応症例に制限がある
(大きさ、部位、個数など)

◎特殊な器具,器械を必要とする

◎腹腔鏡特有の合併症がある
(皮下気腫,トロッカーによる血管損傷など)

◎高度な癒着などはお腹の中をみて初めて分かる場合がある
(開腹術へ変更となる可能性がある)

腹腔鏡手術の皮膚切開

イラスト パラレル法
イラスト ダイアモンド法

開腹手術の皮膚切開

イラスト
恥骨上~臍下までの下腹部正中切開

当院での実績

当院では年間約450件の婦人科手術を行っています。中でも、腹腔鏡手術に特に力を入れており、手術数は年間173件(H26年実績)です。

多くの良性婦人科疾患において腹腔鏡手術を実践していますが、この手術は傷が小さいということが最大のメリットです。 整容性が保たれるだけではなく、体への負担が軽減されるため、術後の回復が早く、入院期間が短くなります。 早期に日常生活への復帰が可能な本手術は、多くの患者様に大変喜ばれています。また、夜間、休日の緊急手術にもできる限り腹腔鏡手術で対応いたします。

良性疾患だけでなく、初期の子宮体がんについても平成26年4月から保険診療の対象となっており、当院での手術が可能です。当院では腹腔鏡下で子宮全摘術、筋腫核出手術、卵巣腫瘍手術、異所性(子宮外)妊娠手術等多くの手術を行っており、兵庫県下で有数の症例数を誇っています。

(H27.1-11)

腹腔鏡下子宮全摘術73件
子宮筋腫核出術20件
卵巣腫瘍摘出術,付属器切除術71件
異所性(子宮外)妊娠手術6件


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当院での腹腔鏡手術を希望される方へ

  1. 外来を受診していただき、腹腔鏡下手術が可能であるか診察を行います。
    (大きな子宮や癒着が高度であると思われる症例でも腹腔鏡手術可能となる場合があるため、一度ご相談ください)
  2. 外来にて手術日を決定し、手術前検査を行います。当院では月~金曜日 平日はいつでも腹腔鏡手術が可能です
    (最短で1週間後の手術が可能です)
  3. 手術前日に入院。麻酔科医師より麻酔方法についてお話があります。(通常全身麻酔で行っておりますが、局所麻酔、硬膜外麻酔を併用する場合もあります)
  4. 術後は3-5日目で退院となります。
  5. 術後2-3週間後に外来で術後検診を行い、問題なければ通常の生活復帰が可能となります。